不妊治療中に夫とケンカしてプチ家出した話

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★ふたりの間の温度差を解消したい
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こんにちはー、さな吉です。

不妊治療中は夫とのケンカがつきものですよね😅
同じ方向を向いてたはずが、いつの間にやら温度差が生まれ、あれ?おかしいな?という事が少しずつ増えていく。その溝を埋めるのって本当に大変です。

我が家でもケンカの鉄板ネタがあって、「高額の治療費について」「いつまで治療するか」については話し合いという名のバトルを何度も繰り返しました。

しかし、お互いの思いが強すぎて、一回話し合ったくらいでは全然解決できない😅
ときにはお互いを罵り合うほどのケンカへと発展しました。

今日はその中でも思わずプチ家出してしまうほどの激しいケンカについて振り返ってみたいと思います。

ケンカ勃発

あるとき、高額な治療費をきっかけに激しい喧嘩になりました。
この頃は高刺激の治療を繰り返し、月に10万以上の治療費がかかっていました。

ここでいつもすれ違いが発生しました。

私は、治療は毎日のことだし、当然これまでの治療方針についても相談しているし、治療費がかかることも織り込み済みだと思っている。
夫は、日常で治療を意識する機会がないので、なんでそんな高いお金がかかるんだ、本当に必要な治療だったのかと懐疑的になる。

この頃は高刺激を始めてからすでに1年は経っていたと思います。夫にしてもやってもやっても成果がでないのになぜこんな高額?という思いがあったのでしょう。

普段はいろいろと話し合いで解決している二人ですが、こと不妊治療の話となるとお互い冷静でいられなくなります。

私のように高刺激でないと卵が育たない人にとっては必要な治療なんだけど、夫にしたら「早苗は不妊治療ビジネスに踊らされている」となってしまう。

この乖離がなかなか埋められなくて、だんだんと話す口調もヒートアップしていきました。

(余談ですが、私は刺激しても卵が取れなかったのでこの位の金額ですが、採卵と移植を何度も体験している人はもっともっとお金もかかって大変だと思います💦)

お互いが日頃の怒りを爆発させる

そうなると行き着く先は自分の正当性を主張するためだけの言葉の投げつけ合いです。

夫の主張は「治療費が高すぎる」というところから始まって、だんだんと不妊治療ビジネスに対する怒りへとヒートアップしていきます。

定番の流れとしては、夫が

今のままでも十分に幸せだってこと君はわかってない
子どもはただのオプションのひとつ
君はすでに十分いろんなもの持ってる
目の前に一番大事なものがあるのにわかってない
不妊治療ビジネスに乗って落ち込んだりするのはおかしい

と主張してくるのに対し、私は

そんなこと言われなくてもわかってる!
パートナーに恵まれて自分が幸せだってこともわかってる!
子どものことも人生の選択肢のひとつだってわかってる!
不妊治療がビジネスになってるのもわかってる!
でもやっぱり子どもはあきらめきれない!

とやり返す。

もうこの時点でお互いゼェゼェハァハァしてます。

お互いの心理的背景

たしかに夫の言うとおり、不妊治療は医療というよりもビジネスとなっている側面もあると思います。
それに、一度夫と一緒にいったクリニックでも夫婦揃って酷い扱いを受けたし・・・。

【不妊治療で大喧嘩】夫婦2人で初めてクリニックに行った日に史上最大の喧嘩をしました

2019.01.18

たぶん、そのときのこともあって、夫の中では「不妊治療=信用ならない」というイメージが染みついてしまったんだと思います。

その不信感がお金をキッカケに爆発。

一方私の方は、ゴールが見えない苦しさの中で、何度やっても卵が育たず、自己嫌悪いっぱいの状態。

自分の体の至らなさに心底傷ついて、私自身も正解がわからないまま進んでいる。

子どもはふたりの問題のはずなのに、なぜかいつも孤独を感じ、ふたりの間に治療の話題が持ち上がってもケンカになってしまう。

そして、怒りや淋しさが次から次へとあふれてきて、治療に関する否定的な意見を、まるで自分を否定されているように感じてしまい、冷静でいられなくなってしまう。

だからこそ、売り言葉に買い言葉で

え? 治療をやめろってこと?

私が無駄遣いしてるって言いたいの?

とやり返してしまいました。

そして、お互いを罵倒して引くに引けなくなり、それこそ思春期の高校生のように家を飛び出してしまいました。

このプチ家出は治療中に3回ありました。

私は長年コミュニケーションの講師をしてきましたが、この不妊治療にまつわる問題は本当に難しくて、難題中の難題でした。

私自身も、夫とぶつかりながら何がベストか手探りしていったようなところがあります。

プチ家出をして思うこと

プチ家出で毎回思ったのは、母が生きていれば母のところにいったのに、ということ。

こういうときは無性に母が思い出されて仕方ありません。

正直言うと、お母さ〜んって泣きつきたい気分でした。

そういう甘え方を母が生きているときはしなかったけど、亡くなってからは「ああ、お母さんがいればな」とよく思います。

父は札幌だし。それに父にはあんまり甘える気にならない😅

お義母さんのところに行こうかと頭をよぎるけど、心配かけるだろうし、それに「息子のことで早苗さんにつらい思いさせてる」と思ってほしくないのでつい遠慮しちゃう。

だからプチ家出は近所の公園です(笑)

それで、まあ、やることがありませんから、兄弟に「夫とケンカした」とメールします。

するとだいたいみんなが電話してきてくれて、話してるうちにボルテージも下がっていきます

弟ふたりは「早苗ちゃん、大丈夫?」と心配してくれて話を聞いてくれます。

お兄ちゃんは「早苗、夫婦なんてな、そんなもんだ。家に帰りたくないならホテル代出してやるぞ」と長男ぶりを発揮してくれます。

優しい兄弟に救われました。

夜のネットカフェに行ったこともある

夜ケンカしたときは、行き先がなくて近所のネットカフェに行ったことがあります。

ファミレスがあればよかったんだけど近くになくて、マンガが読めれば気分転換になるかもという安易な考えで行ってしまいました。

これが、けっこう怖かった・・・。

夜に女性がひとりで行く場所じゃないですね。

店員さんも一人しかいないし、半個室みたいになっているブースには男性しかいないし。

もう5分もいられなくて、早々に家に帰りました。

だから夜のネカフェには行っちゃいけませんよ😅

冷静になるための儀式みたいなもの

家を出て一人の時間を持つと、私もだんだんと冷静になって、やっと「ああ、帰って話し合わなきゃ」と思うことができます。

不妊治療に関するあまりにも大きな意見の相違の場合は、プチ家出をすることが私の冷静になるための儀式として必要なことだったのかもしれません。

少し離れないと冷静になれないくらい、不妊治療の話し合いって、いろんな思いが複雑に絡み合っていて難しいんですよね。

ここで話題になっているのは単に治療費が高いか安いかの話ではなくて、子どもができなかったらどうしようとか、ふたりがこれからどうやって生きていくのかといった、人生に深い関わりのあるテーマが隠れています。

だから期せずして相手を傷つけてしまう。本当は助け合いたいのにね。

話し合いで心がけたこと

プチ家出のあとの話し合いに臨むにあたって、いつも心に決めていたことがあります。

絶対に相手を責めないで話そう、ということです。

これはすごく大変だけど、効果があります。

あんたさっ、と話すのではなくて、
私はね、と正直に話すようにする。

Youメッセージではなく、Iメッセージで話をするとコミュニケーションとしても成立しやすいです。

あとは、悪かったなと思った点に関しては素直に謝ること。

もちろん相手によるとは思いますが、うちの場合は私が素直になると、夫も素直になってくれるということが多かったです。

夫が先に素直になってくれることもあって、そうすると不思議とこちらの心のこわばりもすーっと溶けていって、そのあとは穏やかに話せるんですよね。

このときに、相手は自分の鏡なんだなーとしみじみ思いました。

ときにはぶつかり合いも必要

私は、ケンカは悪い事じゃないと思います。

意見や価値観の相違が浮上してきてるわけですから、チャンスでもある。

黙って我慢して心が離れていくより、勇気を出してぶつかっていくことも時には必要です。

逆にいつも感情的になって夫を責めているのだとしたら、夫の言い分にも耳を傾けることで固定化した関係性が変わるかもしれません。

そしてケンカのあとは正直に話す勇気と素直に謝る気持ちを持って、未来に向かって話し合いをしていけば、よりお互いを理解することにつながります。

うちは「ケンカ→あきらめないで話す→ケンカ→あきらめないで話す」を何度も繰り返してきました。

たぶん、こうした話し合いを繰り返すことで、治療の終わりを見据え、どうすることが自分たちにとって後悔しない選択となるのか、手探りで探していたんだと思います。

いやはや、それを真剣勝負でぶつかり合うわけですから、大変なエネルギーを使いました。

ぶつかり稽古みたいなものですね(笑)

でも、やっていくうちに間違いなく上手になっていきました。

その過程で、夫婦の中でひとつの問題解決のひな形、合意形成のひな形みたいなものが作られていったような気がします。

最後に

不妊治療中はこれまでの絆が試されるような場面がたくさんあって本当に大変ですよね。

不妊治療をしていると、どんどんひとりぼっちになっていく感覚があると思いますが、ときには夫と本気でぶつかり合って、しあわせになることをあきらめないでほしいなと思います

 

最後まで読んでくださってありがとうございました。

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