こんにちは。さな吉です。
仕事を辞める2年くらい前、治療でメンタル的に弱くなってしまった時期がありました。
今日はそのときのお話と、厚生労働省が作ったツール(不妊治療連絡カード)について書いてみたいと思います。
よかったら最後までお付き合いくださいね。
仕事と治療の両立
当時私は不妊沼にとっぷりハマっていました。
クリニックで連日注射をするものの卵が育たずピルを飲んで強制リセット。これを何度もくり返していました。
早朝もしくは仕事帰りに注射を打ちに行って、その分仕事の調整も大変で、その上漢方も毎日煎じて飲んでいたのでもう毎日がいっぱいいっぱいでした。
あんなに注射を打ちに通っても結局何度もダメになり、またピルを飲んで気持ちが鬱っぽくなり、メンタル的にかなり追い込まれていました。
周りに迷惑をかけるのではないか
仕事をもっとやりたい気持ちもある、でも治療と並行となると乗り切る自信がない。
私の中でぐるぐるとめぐった思いは、
治療にもっと軸足を置いたら、周りに迷惑かけるんじゃないか
というものでした。
職場は治療に協力的で、ずいぶんサポートしてもらったのに、私自身の『思い込み』というものが建設的に考えるのを阻んでいました。
休む正当な理由がないと思った
そのとき、尊敬する年上の女性に相談しました。
子どももいないのに、
妊娠もしていないのに、
仕事を休んだり減らしたりなんてできない、
正当な理由がないと思ってしまう
頭の中でループしていた思いを口に出したら、じんわり涙がにじみ出てきました。
彼女の言葉に号泣
そうしたら彼女が、十分私の話を聞いた上で
仕事が忙しい中タイミング取ったり病院に行ったり、本当に大変だったと思うよ。
あなたが取り組んでいるのは命に関わる大事なことじゃない。
そのために休みたいという思いも、
仕事を減らしたいという思いも、
ちっともおかしなことじゃないよ
と言ってくれました。
その言葉を聞いて私は号泣。(いまでも思い出すと泣けてくる)
と同時に目を開かされた思いがしました。
子どもが欲しくて頑張っていることは、まだ子どもは生まれていないけど、妊娠すらしていないけど、私がしているのは新しい命を迎え入れようとする命に関わる大事な行為なんだって。
これまで、見た目からあきらかに具合が悪いとか、実際に妊娠した、などの表面上に表れる明確な理由を持たない私は
「休めるはずがない、そもそも休む理由がない」
と思い込んいたんだということに気づきました。
自分で自分にブレーキをかける
これも今思うと「【不妊ストレス】不妊治療がなぜこんなに辛いのか。自分の内側で起きていること」にも書いた、「内面化した差別」が関係しているんですよね。
自分が一番、自分自身に制約をかけて、助けを求めること・まわりに協力してもらうことを阻んでいました。
でも、彼女が全くぶれずに「命に関わる大事なこと」と言い切ってくれたおかげで、妊娠しない自分、子どものいない自分をさげすむ気持ちがやわらぎました。
そして、
私はもう、小さな命を迎えるために精一杯やれることをやってるんだ
そこを忘れちゃいけないな
仕事よりも不妊治療を優先する選択肢もありかもしれない
と思うことができました。
結局その時はもう少し頑張ることに決めるわけですが、あの時仕事を減らそうと思って一度立ち止まったことは、自分と仕事、仕事と治療について考えるいい機会になりました。
不妊治療は時間との闘い
これを書きながら「私のばかばかばか〜」とやっぱり思いましたよ(笑)
たぶんあのタイミングで治療に専念する選択をしてローズレディースクリニックに行ってたら、もっとやれることはあったと思うしたぶん卵も取れたんじゃないかな。
でも、あのとき、私は私なりにベストな選択をしたんだと思います。
それを含めて今の私があるわけですから。
タイムイズマネー
30代後半から40代女性の不妊治療はこの言葉につきると思うんだけど、貴重な時間が気がついたら過ぎ去っていたという女性は多いかもしれませんね。
本当はもっと治療をしている女性が働きやすい社会だったらいいんですけどね。
もし、私のように「治療に専念するとまわりに迷惑をかけるかも」という思いがぬぐえない人は、誰に迷惑かけたっていいから、周りから嫌われたっていいから、自分が大事にしたいものを最優先事項にする勇気を持てたらいいなと思います。
治療を終えてみてわかったのは(というか当たり前のことなんだけど)、女性が子どもを妊娠できる時期はごく短期間に限られているということ。
私はその辺が甘かったんです・・・。
仕事を辞めるのか、仕事量を減らすのか、職場内でカミングアウトして働きやすい体制を作っていくのか、いろいろな選択肢があると思いますが、とにかく不妊治療は時間との闘いでもありますので、後悔のない選択をしてほしいなと思います。
厚生労働省が作った不妊治療連絡カード
まだまだ不妊治療をしている女性が働きやすい社会とは言えないけど、厚生労働省もその辺はなんとかしようと頑張っているようです。
おそらく治療と仕事の両立で一番ハードルになるのが、「通院回数の多さ」と「突然決まる通院日」だと思います。
「今日も午後から半日有給取ったのに、またあさって来てくださいっていわれちゃった・・・」こんなことしょっちゅうですよね。
それをどうやって会社に伝えるのか・・・。
ここを解消するために厚生労働省作ったのは「不妊治療連絡カード」です。
厚生労働省が「不妊治療連絡カード」を作成。「不妊治療では診断書が発行されない場合もあり、企業における不妊治療を対象とした休職・休暇制度や治療費補助制度等の確認資料として使うことも想定し、医師の署名欄を設けている」とのこと。これは使えるかも。https://t.co/FKxqZ2tc1E pic.twitter.com/KTWr2l1Czl
— さな吉 (@sanakichi8) 2018年3月17日
厚生労働省の研修資料にはこのように使い方が説明されています。
(赤線はさな吉による)
実際の不妊治療連絡カードのデータを見てみると、1ページ目に不妊治療の概要、2ページ目に実際に記入する連絡カードがあります。
上記の研修資料の中段に「不妊治療に関する一般的な情報や、必要な通院日数の目安等を例示し、 目に見えるツールとして使うことができます」とあるのはおそらく1ページ目のことだと思いますので、提出する際は「不妊治療連絡カード」だけではなく、1ページ目の「不妊治療について」というページもプリントして渡すといいと思います。
●1ページ目
●2ページ目
こういうものもうまく使いながら、治療していけるといいですよね。
不妊治療連絡カードのダウンロードはこちら(PDFデータ)
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