【不妊治療とストレス】夫との協力関係・信頼関係の築き方

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今日は不妊治療の辛さ第二弾!夫編です。

前回は不妊治療中に自分の中で起きている、内面化した差別や、周り子ども連れをみて徐々に心が死んでいく様など、自分で自分におおきな×バッテンをつけていく状況とその対処法を書きました。

今日は夫との関係における辛さはどの辺にあるのか考え、同時にアサーティブ的に何ができるかも考えてみたいと思います。
※アサーティブとは自分も相手も大切にしたコミュニケーションの考え方とスキルのこと。

夫との関係で感じる辛さの種類

夫との関係で感じる辛さにも種類があります。
だいたい以下のことで夫とわかり合えず、もめるというか、イライラするというか、あまりよろしくない状況に陥ることが多いのではないかと思います。

①不妊治療に対する夫婦の温度差
②ただ話を聞いて欲しい妻、アドバイスをする夫
③金銭的な問題

今日は①について書いてみたいと思います。

子どもが欲しいという想いに夫婦間の温度差がある

子どもが欲しいという想いは、あなたと夫、同じくらいですか?
同じくらいの熱心さで不妊治療について考えていますか?

だいたいここに乖離があるのでは?と思います。
(同じ方向を向いて足並みそろってます!というご夫婦、たいへん珍しいご夫婦です。素晴らしいです!)
うちの場合は完全に私が先行し、夫は妻がそこまで言うならやりたいようにやらせてあげたい、といった感じです。

不妊治療に関する情報量の違い

乖離が生じる理由としては情報量の違いがあります。

妻は治療に通えば通うほど不妊治療界隈の知識に詳しくなりますが、夫はなかなか自分ごととして捉えられないので、E2とかFSHとかLHとか、なんのことやらさっぱりわかりません。誰しも、よく知らないことには熱心になれません。

だからといってリアルに理解してもらおうと説明しても、専門用語が多すぎて熱心に説明すればするほど夫の耳は閉じていきます。

「俺に問題はない」という根拠のない自信

また、ほとんどの夫が「俺に問題はない」と思っているので、どこか人ごとです。
不妊治療ではまず妻が病院にかかり、長いこと妻サイドの治療が続きます。夫はなかなか治療の現場には登場しません。

知らないうちに「問題のない人(夫)」と「問題のある人(妻)」という構図が生まれ、不妊治療は二人の問題であるにも関わらず、夫は「協力してあげている」というスタンスになっていきます。そのちょっとした「やってやってる感」に妻はイラッとして、だけどうまく言語化できずに一人で溜め込んでいきます。そしてちょっとしたことを伝えるときに、このイライラ感が顔を出してキツい言い方になったり、そもそも言うのをやめてしまったりします。

いまや不妊の原因の50%近くが男性にもあると言われているので、初めから夫婦で治療にかかると男性の意識も変わってくるかもしれませんね。

毎回行く度に男性としての機能が数値で示されたら、どうなってしまうのでしょうか、男性陣は。

女性には女性の、男性には男性の内面化した差別(自分の中に取り込んだ社会のステレオタイプ)があります。女性は、女として子どもを産まなければならないとか、子育てを経験して一人前の女、といった内面化した差別がありますが、

男性は、男たるもの強くなければいけない、弱音を吐いてはいけない、助けを求めることは女々しいことだ、などという縛りが大変強いので、男性としての強さの象徴である性機能にバッテンがついたら大変なことになると思います。

とちょっと話はそれましたが、この辺にも夫婦間の温度差を助長させる原因があるのではないかと思っています。

セックスや精子提供の依頼が憂鬱に

こうした温度差があるため、妻から出す
○日にセックスして欲しい
○日に精子が必要
などといった切実な要望にも、こちらが望むような熱心さでは応えてくれない状況が生まれます。

面倒な顔をされたり、「え〜」と言われたりすると、妻の心情としてはこんな大事なことに不平を言うなんて許すまじ!となったり、もしくはなんでわかってくれないんだろうと悲しくなったりします。

私の場合は、ちょっと面倒な顔をされたりするともの凄く腹が立ちました(笑)。
え? あんた、どれだけ私が苦労してるか知ってるの?!と何度キレそうになったことか(^^;)
これを読んでいる読者の方もそんなことありませんでしたか?

セックスが苦痛以外のなにものでもなくなる

妻は一度このような反応が返ってくると、言い出すのが憂鬱になり、ただでさえ妊娠しないことに苦しんでいるのに、さらに夫との関係にまで気苦労を背負う事になります。

また、高齢で治療している場合は新婚時代のようにラブラブとは言えないケースが多いため、子どもを作るためだけのセックスや、人工授精や体外受精のためだけに精子をくれと伝えるのは、ともすると夫婦関係にひびを入れかねません。

疲れ切った夫にこのような要望を出すのも気が引けて、どんな風に伝えたらいいのだろうかと悩んだり、なんで理解してくれないんだろうと夫を恨んでしまったり。
こうして、本来愛を確認し合う行為である性交渉が苦痛以外の何者でもなくなってしまうのです。

アサーティブ的にできること

ではどうしたらいいのでしょうか。
治療に関しての無力感と、夫に対する無力感でいっぱいになっているかもしれませんが、夫に対してはまだできることがあるかもしれません。(治療に関してはもう十分すぎるくらい頑張っています!そこは自分を褒めてあげて欲しいなと思います)

関係性を変えるにはまず自分から

まず、自分と100%同じテンションで不妊治療に向き合ってもらうのは難しいので、そこは手放してもいいかもしれません。

夫には夫のペースがあります。夫なりに心配してくれている部分もあるはずです。そこに感謝して、こちらから定期的に感謝の気持ちを伝えてみましょう。
なんの見返りも求めずに、感謝の気持ちや夫への愛情を伝えてみるのをおすすめします。
できたら、今日の夜、伝えてみてください。

ねえ、すっごく照れるんだけど、大好きだよ。

とか

突然だけどさ、あなたにはすごく感謝してる。ありがとう。

など、まっすぐ伝えてみてください。こうしたプラスのメッセージが二人の心を近づけます。

本当はこちらから何も言わなくても、夫から日々のねぎらいの言葉や感謝の言葉が欲しいところですが、夫が自然と変わって自分の望むような人になるということはまずありません。

関係性を変えるには、大変だけど自分から行動を起こすことが必要です
こちらの振る舞いが変われば、相手もあれ?と思っていつもと違う対応で返してくることが徐々に増えてくるはずです。変わるのは自分からです。

タイミング日のセックスや、精子提供のお願いの仕方

また、夫にタイミング日のセックスや精子提供をお願いするときは、

  • 会話は、感謝やねぎらいなど、プラスのメッセージから始める
  • 相手の状況に共感する
  • 要望は回りくどくならずに率直に切り出す
  • 具体的な日にち、時間、回数、など数値を入れて要望を明確にする
  • いつもの不満など持ち出さず、この件だけでさっぱり話を終わらせる

あたりを気をつけるといいと思います。

毎日おつかれさま。
疲れているの知ってるからちょっと言いづらいんだけど、
今週の木曜日と金曜日の2回、ちょうど排卵日だからタイミングを取りたいの。
あなたの都合はどう?

など、さっぱりともちかけてみましょう。
たとえばこれが採卵の場合だったら、こんなふうに変わるかもしれません。

毎日お仕事おつかれさま。
ところで、時間的に厳しいのも承知の上なんだけど、
21日の朝9:00に採卵が決まったのよ。7時には精子を持って家を出たいんだけど、
お願いできるかしら?

こちらとしては絶対にOKしてほしいお願いですが、相手の意見を聞くように心がけましょう。誰しも一方的に言われるのは嫌なものです。もし相手の返事があまりいいものでなかった場合は、そこをきっかけに話し合いをし、お互いの妥協点を見いだす努力をしましょう。

アサーティブな心の姿勢

その時は「私は夫と対等なパートナーである」と信じて、上から目線にもならず、おもねって下手に出るのでもなく、堂々と伝えてみましょう。すぐ返事がもらえそうもない場合は、また夜に確認するから考えておいて、など無理強いはしないようにします。

アサーティブには向き合うときの心の姿勢として「4つの柱」というものがあります。

誠実、率直、対等、自己責任

超簡単に説明すると、

自分自身にも、相手に対しても誠実に
回りくどい言い方ではなく、率直に話そうと心がける
自分と相手の価値に優劣をつけたり、自分の正しさを証明しようとしたりせずに、人として対等であることを信じて向き合う
(たとえ相手がそう思ってくれないとしても!)
言った責任と言わない責任の両方を引き受ける
これはすぐにはできることではないので、大事なんだなと思って心のノートにメモをしておいてください。
私はいつもここに立ち戻って、自分はどうしたいのか、どうやって夫に向き合えばいいのか、4つの柱を指針にして考えています。

と、今日はここで書いて力尽きました。
また明日以降、2番目の
「ただ話を聞いて欲しい妻、アドバイスをする夫」につて書いてみたいと思います。
お楽しみに!

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